「リトルユニクロ」へ、飛躍の可能性ある銘柄として3548 バロックジャパンに注目します。
2017年5月15日現在の株価:1221円
バロックジャパンは「MOUSSY(マウジー)」を主力とする若年層女性向けアパレルSPA(製造小売り)です。
中国で大ヒット、今後更なる出店ペース拡大が成長ドライバーに。
中国の販売戦略の足掛かりとして、中国の靴専門大手であるBelleインターナショナルと資本業務提携、現地に合弁企業を設立しました。
卸売り事業についてはバロックが51%、belleが49%、小売り事業はバロックが49%、belleが51%の比率です。
中国国内で2013年20店舗でありましたが足元3月で190店舗まで拡大、更に中期的には年平均で58店舗のペースで拡大をしていく予定です。
ユニクロの中国の出店数がおよそ500店舗、出店ペースが年間100店舗ほどであることから見れば、バロックジャパンの出店ペースが非常に急角度であることも見て取れるものと思います。
現在国内の売上が630億円、海外売上が65億円程とおよそ10対1の売り上げ構成でありますが、これを2020年度には国内828億円、海外187億円に、米国など他国への進出をしながらグローバルなアパレルSPAを目指すとしています。
足元国内事業テコ入れがカギ、不振は株価に織り込み済みの印象
足元では国内事業において既存店売上高の前年同月比で減少が続き、このテコ入れがカギになってきます。
この点、5月12日に発表された4月の月次売上動向は、2月が前年同月比85.5%、3月が84.6%であったのに対し、89.5%と復調の兆しを見せています。
バロックジャパンは2016年11月に上場した企業で、当時の公開価格は2000円、上場直後から一度も公開価格を上回ってはいません。
ここまで株価が低迷しているのは国内事業が不振な一方、中国の売上高は勢いよく伸びているとはいえ従前申し上げた通り、未だ10%程度の海外売上しかないために海外の伸びがカバーできていないことが理由と考えられます。
つまり、中国を含めた海外事業の成長が株価には織り込まれていないということが言えるとともに、今期予想PERは10倍未満、配当利回り3%(優待利回りを合わせると6.3%)、公開価格の6割程度の安値に放置されているということが言えます。
合わせて、国内事業不振による業績のダウンサイドリスクも1046円という4月につけた上場来安値で相当程度織り込まれているものとも言えます。
株価上昇のきっかけとして、まずは国内事業のテコ入れ、それが見られれば素直に海外事業の成長を織り込みにかかる局面が訪れることに期待をしていきます。